2013年 11月 21日
鴨川の源流、清浄を守る地雲が畑を訪ねる。
京都市北区 雲が畑・・
平安京造営の際にはこの地の木材が用いられ、
以来、材木や鮎をはじめ端午の節句の菖蒲を献上し続けてきた里であり、
悲運の惟喬親王が隠棲した場所でもあり、
・・と、皇室との関わりが強いこの地は、
鴨川の水源地。
ここに住まう人々は下流への影響を考えて、
川の水を汚さないように、
死者を土葬にすることも避け、
それどころか川では赤ん坊のおむつすらゆすがなかったというくらい、
それはそれは心を配って生活をされてきました。
そんな山深い清浄の地の
そのまたさらに奥の奥に、
岩屋山金光峯寺志明院(いわやさん きんこうふじ しみょういん)があります。
役行者(えんのぎょうじゃ)草創で空海が再興。
御本尊の不動明王は空海の作とされています。
奥には洞窟があって、まさに鴨川の最初の一滴が滴っていますが、
残念ながら山門より奥は撮影禁止。
入り口でデジカメはお預かりです。
空気が一本ピーンと張り詰めているように思えるほど、
静かで透き通った地です。
でもさすがにそれだけあって、ここまで来るのは結構大変。
必然的にマイカー頼りなんだけれど・・・
道が狭くて、向こうから対向車が来ないことを祈るのみですわ。
ほんま、ドキドキもんでやっとたどり着いたって感じの私の車がぽつんと・・
いやあ、この広場がなかったら延々バックなんてできないから、
帰るに帰れないとこだったよ。。。。
志明院は歌舞伎の『鳴神』の舞台でもあり、
また、司馬遼太郎さんにも愛された地、
それに『もののけ姫』のタイトルが生まれた地でもあるそうですよ。
こちらは、雲が畑の地域内にある
厳島神社と高雲禅寺。
清い水を守り続ける民が住む清浄の地。
不用意に汚さないように心して訪れたいものです。
by michirudesu
| 2013-11-21 10:48
| 京都な日常