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映画をふたつ

  
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ザ・ウォーカー

(多分核戦争で)地球が壊滅状態になってからやく30年の月日がたった世界。
世界を変える力があるという一冊の本を西へ西へと運ぶ男がいた・・・







それがあれば世界を支配すらできるという本、
それを手に入れるために必死になる者たちがいるという本、
それっていったいどんな本なんだ???


自分でもかなり本好きだと思うワタシは
ただ一点、その興味からこの映画を観てみました。














ああ、なあんだ、
アメリカで『大事な本』って言ったらこれに決まっているのかあ。




ほとんどの人類が死んでしまって
その時生きているのは奇跡的に戦争から生き残ったわずかな大人と
破滅後に生まれた者たちだけ。

混乱の世界で育ってきた若者たち、すなわちほとんどの人間は
信仰心どころか生活の規範すら持っていない。



そんなところへあの本で
一から丁寧に信仰というものを説いていく者が現れたとしたら・・



心情的に深く感動して、つき従う者たちが続出するだろう。
まさしく最初に神の世界を説いた者は
世界をも支配できるかもしれない。




逆に壊滅したち世界の中で、
真の信仰心からではなく
世界を支配するための手段としてあの本を使おう
そう思うヤカラが現れたとしても不思議はない。



男があの一冊の本を必死で守るのは、
なるほど、そういうことでしたか。。。。






しかし、クリスマスもお盆も神前の結婚式もごちゃごちゃ混ぜのこの日本。
ほとんどの人たちが本当の意味での信仰心を持っているのかどうか疑わしいこの日本で、
聖書を命をかけて守り抜くという彼の行動は共感してもらえるのかなあ??


アナタ、仏壇のお経を命がけで守りますかぁ??
  (むむむ、全国の仏教関係者を敵にまわしたかもしれない。。。)





日本人にそこまで信仰厚い人たちが何人いるのだろう・・
この映画は日本人には共感できないかもしれないなあ・・








・・と、ずっと考えながら観ていたのですが、
フト思ったのです。




よく地球が破滅して文明が壊滅状態になったっていうけれど、

よく考えてみたら、信仰も文明のひとつだなあと。


信仰する心も
人類の発達の過程で
長い長い時間をかけて獲得して
そして育ててきたひとつの力だと。





昔むかーし、電車に乗るのにだーれも並ばなかった
それがきちんと二列に並ぶようになって、
おまけに他の場面だけれどフォーク並びなんていう並び方まで発明されて、
・・・
と、このたった何十年かの間ですら
誰もが嫌な思いをしないようにと自然に工夫を重ねている人類。



同じように、はるか、はるか昔から、
助け合うことを覚え、
お互いを思いやることを覚え、
誰かのために尽くすことを覚え、
感謝の気持ちを覚え・・



そうやって少しずつ少しずつ、
心を磨いてきた成果が今の人類の心のありようなのだと思いました。



どんな宗教を信じている・・とか
いや、無宗教である・・とかは関係なく、


誰の心も長い進化の過程を経て
確かに高められている。





それを文明と言わずしてなんという。






一人ひとりが持っている心も立派な人類の文明。










地球を破壊して文明を壊滅させるということは、
何も物を破壊したり、科学技術を破たんさせたりすることだけじゃない。



気の奥なるような時間をかけて磨いてきた人類の心を壊すこと。


長い間かかって高めてきた心を

またイチからやり直しにさせること。






文明の崩壊は心の崩壊でもあるのだなあ。

そんな風に思ったのでありました。

































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考え込みすぎて、もう一個観た映画を書くのを忘れるとこだった。



アイアンマン2



1よりさらに、ドドーン! ガガーン!!!な映画でした。


時々クスクス、
そしてすっきり!っていう映画です。



しかしねぇ、


誰にも真似のできないつよーーーい武器を一人だけが持つ
それが平和を守ることだ


っていうのはどう思う???






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by michirudesu | 2010-06-28 15:55 | 映画な日常


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